沖縄のシンボルにもなっている「シーサー」。
空港やお店、民家の屋根や門、お土産屋さんなど、沖縄に来るとあちこちで見かけますよね。
シーサーは魔物や厄災を追い払ってくれる守り神で、もともと『獅子(しし)』と呼ばれていたものが沖縄に来て「シーサー」になったといわれています。
石垣島などの八重山諸島では、「シーシー」とも呼ばれているそうです。
2. シーサーの種類
├お城・神社・寺院などで見られる「宮獅子(みやじし)」
├沖縄本島南部の村落で多く見られる「村落獅子(そんらくしし)」
└明治時代に入ってから一般家庭へ普及した「家獅子(いえしし)」
3.シーサーにはオスとメスがいる
4.基本的なシーサーの並べ方
5.シーサーを置く場所
├家の門・玄関
├リビング・寝室
└トイレ・洗面所
6.シーサーを置く方角【風水】
7.沖縄では自分好みのシーサーを作れる
シーサーはどこから来たの?
シーサーが沖縄に登場したのは、中国との交易が盛んに行われていた15世紀頃の琉球王国時代(第一尚氏時代)。
エジプトからシルクロードを渡って中国に伝来した獅子(ライオン)が、海を渡って琉球王国に伝わり、徐々に現在のシーサーの形になっていったといわれています。
シーサーの種類
シーサーは大きく分けて3種類あり、「宮獅子(みやじし)」「村落獅子(そんらくしし)」「家獅子(いえしし)」を県内で見ることができます。
お城・神社・寺院などで見られる「宮獅子(みやじし)」
琉球王朝時代に制作された、あるいは中国から輸入された宮獅子はほとんど残っていませんが、浦添ようどれ、玉陵(たまうどぅん)、末吉宮で見ることができます。
また、首里城公園の歓会門前には復元された宮獅子が設置されており、訪れる人々に古き良き時代の面影を伝えています。
沖縄本島南部の村落で多く見られる「村落獅子(そんらくしし)」
風土に根ざし、村の守り神として知られるのが「村落獅子」です。
沖縄では一般的に「マジムン」と呼ばれる悪霊や災いから集落を守る守護神とされ、対ではなく1体のみ配置されています。
この獅子は沖縄本島南部の村落に多く見られ、集落の入り口や高い場所に配置されているケースがほとんど。
村落獅子を見つけたときは、その獅子が向いている方角を気にしてみましょう。
南を向いている場合は、火事など火に関する災いを防ぐ役割、北東を向いている場合は暴風雨を防ぐ役割があると考えられています。
また、特定の災いがある場所に向いていることもあるそうです。
ちなみに、最大かつ最古の村落獅子として有名なのは八重瀬町にある冨盛の獅子です。
明治時代に入ってから一般家庭へ普及した「家獅子(いえしし)」
琉球王府や村落の守護神とされていたシーサーが一般家庭へ普及するようになったのは、明治時代に入ってからのこと。このシーサーは「家獅子」と呼ばれ、置く場所によって「屋敷獅子」「屋根獅子」「門獅子」の三つのカテゴリーに分類されています。
屋敷獅子は石で造られることが一般的で、石垣の囲いや玄関前など、家の敷地内のさまざまな場所に配置されます。
屋根獅子は、屋根の上に設置されるシーサーを指します。「やちむん」と呼ばれる沖縄の焼き物や漆喰で作られることが一般的で、対ではなく1体のみ置かれていることが多いです。
最後に、門獅子は魔除けや家を守る目的で門柱の上に左右対で配置されるシーサーです。オブジェ的な要素も強く、個性的なデザインや表情をした門獅子が多く販売されています。
このように、家獅子は沖縄の伝統と信仰が結びついた形で、個人宅の安全と繁栄を願う象徴として多くの家庭で大切にされているんです。
シーサーにはオスとメスがいる
シーサーには性別があることを知っていますか?
口を開いている方がオス。
口を閉じている方がメスです。
オスは邪気を祓って福を呼び込み、メスは呼び込んだ福が逃げないようにする役割があるといわれています。
基本的なシーサーの並べ方
では、シーサーのオスとメスの並べ方について確認しておきましょう。
正面から見て右側にオス、左側にメスがくるように置くのが一般的です。
そして、顔は向き合わせるよりも、それぞれ正面を向けた方が広範囲を守護してもらえるので効果的といわれています。
地域や家によってはオスとメスを反対に置いている(正面から見て「右」ではなく、シーサーたちの視点で見て「右」にオスを設置している)こともありますし、1体だけ置いている家もあったりします。
シーサーを置く場所
家の門・玄関
シーサーは、家に入ってくる邪気を祓い、入ってこないようにする守り神です。
家の門に置くことで、家全体に結界がはられて邪気が入ってこなくなるといわれています。
玄関の入り口にある靴箱や、棚の上に置いても効果的です。
リビング・寝室
もちろん、家の中に置いても大丈夫です。
基本的にどこに置いても運気が下がることはありません。
各部屋の自分の好きな場所に置いて、シーサーに守ってもらうのもよいでしょう。
ちなみに、家の中にたくさんシーサーがいても全く問題ありません。
シーサーたちは仲良しなので、『結(ゆい)まーる=助け合い』の精神で家全体を守ってくれますよ。
トイレ・洗面所
「トイレに置くのはなんとなく良くない気がする」という方もいますが、トイレや洗面台に置いても問題ありません。
水回りは風水的に不浄を祓う場所・厄落とし・邪気が溜まりやすい場所といわれています。こまめに清掃することを心がけ、厄を払ってくれるシーサーを置いて良い空気感を保ちましょう。
ディスプレイ台などを活用して、素敵に飾ってみるのもおすすめです。
こまめに清掃することを心がけ、シーサーを置いて良い空気感を保ちましょう。
シーサーを置く方角【風水】
・南の方角に顔を向けて置く=火から守る
・北東(鬼門)の方角に顔を向けて置く=水難から守る
シーサーは、玄関やベランダ、窓際など、開け閉めして外から悪い気が入ってきやすい場所に置くのは効果的といわれています。
しかし、「この方角に向けて置かないといけない!」などの決まりはありません。
置く場所をキレイに掃除して、シーサーにとって居心地の良いスペースを確保してあげれば、守りのパワーはバッチリです。
それでも方角が気になる方は、火難から守ってくれるという「南」の方角や、水難から守ってくれる「北東」の方角に顔を向けて置くとよいでしょう。
ただし、壁に顔が向いてしまったり、顔が見えない状態にするのは良くないので注意してください。
沖縄では自分好みのシーサーを作れる
シーサー作り体験、シーサー絵付け体験など、沖縄ではオリジナルシーサーを作れる観光アクティビティも人気があります。
ご自分の家や、飾りたい場所に合うサイズ・デザインのシーサーを手作りしてみるのはいかがでしょうか。
工房ちゅらうみ家のシーサー作り体験プラン
【制作時間(目安)】
・約60分~。(制作するシーサーのサイズなどによって異なります)
【料金】
・シーサー作り体験:2,500円~
・シーサー絵付け体験:2,500円~
・シーサー作り&絵付け体験:4,000円~
※料金は、作るシーサーのサイズによって異なります。
シーサー作り体験の老舗「工房ちゅらうみ家」は、那覇空港から車で約15分。
観光スポットで人気の国際通りから徒歩約3分の場所にあります。
作ったシーサーは当日お持ち帰り可能なので、気軽にお立ち寄りください!
事前予約をしていただいたお客様には特典ありです。
詳細はお店のホームページをチェックしてみてください(^^)/